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交通事故事件

1 相談の必要性

交通事故の被害に遭った際,相手の保険会社が色々な手続をやってくれるので,その保険会社に全て任せきってしまい,慰謝料額についても言われるがままに認めてしまう方もいらっしゃいます。しかし,保険会社はあくまで自分の会社からの支払額が少ないのに越したことはありませんので,相手方の保険会社から提示される慰謝料額は,その保険会社の基準に従って提示された金額でしかなく,裁判所した場合に裁判所で認められる慰謝料金額を大きく下回っていることがほとんどです。
そのため,少し手間ですが,保険会社ときちんと交渉することで,支払われる慰謝料額が大きく増額されることは良くあります。また,弁護士が代理人として保険会社と交渉することで,保険会社の提示する金額が大幅に増額する場合があります。

また,過失割合に関して,車が動いていた場合には過失割合が10:0にならない等の噂がありますが,そんなことはありません。東京地裁の過失相殺の判断基準をまとめた「別冊判例タイムズ16号」や,東京地裁の判断を元に,弁護士会がまとめた「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称 赤い本)」などに様々な事故類型による過失相殺の基準が記載しています。このような資料をもとに過失割合を判断することになります。

このように,保険会社から提示された金額が正しいとは言い切れません。交通事故の被害を受け,保険会社から慰謝料等の金額の提示がされた場合には,すぐにその金額で承諾することなく,一度弁護士に相談することをお勧めします。
相談の結果,費用の問題等で弁護士に依頼しないとしても,ただ漫然と保険会社と交渉するだけではなく,交通事故紛争処理センターや,弁護士会の紛争解決センターなどを使う方法もありますので,ご検討下さい。

2 各損害項目について

@治療費
 事故によって負った怪我の治療として,必要かつ相当な治療であれば,全額が賠償されます。交通事故の場合には,健康保険が使えない,という病院があるようですが,交通事故の場合でも,健康保険は使えます。通常の場合は,健康保険を使用して治療を受けた方が被害者にとってもメリットがある場合が多いといえます。
 また,整体やマッサージなどの費用も,それが合理的なものであれば賠償は認められます。
A通院交通費
 基本的には電車,バスなどの公共交通機関の費用ですが,タクシーを利用することが必要な場合には,タクシー費用も問題なく認められます。また,自家用車を利用した場合には,ガソリン代などの実費が損害として認められます。
B付添看護費
 怪我の状態によって,付添人の必要がある場合には,付添人の費用も認められます。家族が付添って面倒を見た場合には,1日あたり6500円前後が損害として認められます。
 また,将来の介護費用についても,場合によっては認められます。
C 葬儀費用
 原則として150万円が損害として認められます。事案によっては,150万円以上になることもあります。
D休業損害
 事故で負った怪我が原因で仕事を休まざるを得なかった場合,その得られるはずだった収入が損害となります。過去3ヶ月の給与の平均賃金を基準に計算します。
E入院・通院慰謝料
 事故によって傷害を負ったことに対する精神的苦痛に対する慰謝料です。赤い本では,これまでの判例の蓄積から,入院・通院期間を基準にした表が作成されており,それを基準に金額を算出します。
F後遺症慰謝料
 事故によって負った障害が完治することなく,機能障害等が残ってしまったことを後遺障害といいます。
 後遺障害は,医師の作成した後遺障害診断書等の資料に基づき,「損害保険料率算出機構」という期間が認定をします。どのような場合に後遺障害と認められるかについては,こちらをご参照下さい。

後遺障害を負ったということは,慰謝料の増額事由になります。そのため,赤い本では,後遺障害の等級によって,慰謝料の目安が示されています。赤い本の後遺障害慰謝料はこちら。
第1級 第2級 第3級 第4級 第5級 第6級 第7級
2800万円 2370万円 1990万円 1670万円 1400万円 1180万円 1000万円
第8級 第9級 第10級 第11級 第12級 第13級 第14級
830万円 690万円 550万円 420万円 290万円 180万円 110万円
G逸失利益  死亡した場合はもちろん,後遺障害を負った場合にも,得られるはずだった収入が将来にわたって奪われることになります。そのような損害を逸失利益と言います。  逸失利益は,有職者は現実の収入を基準に,子どもや無職者は平均賃金を基準にし,死亡の場合はその100%が,後遺障害の場合は後遺障害等級に応じた割合を乗じて計算します。  後遺障害の場合の逸失利益の割合はこちら。
第1級 第2級 第3級 第4級 第5級 第6級 第7級
100% 100% 100% 92% 79% 67% 56%
第8級 第9級 第10級 第11級 第12級 第13級 第14級
45% 35% 27% 20% 14% 9% 5%
H物損  事故によって車が壊れたり,洋服が破れたり,時計が壊れるなどしたものは,損害として認められます。ただし,その物が修理可能であればその修理代金が損害となり,修理が不可能又は修理代金が買換代金を上回る場合には,買換代金と売却代金の差額が損害として認められます。  車両等のように,中古の相場があるような物については,相場価格で計算しますが,洋服等のように相場がないものについては,減価償却をして,大体の金額を算出します。  代車費用も,相当な価格,期間のものであれば認められます